妊娠ってやっぱり奇跡!

クリニックにかかるまで

よく「妊娠は奇跡だ」と言いますが、

まだ結婚したての頃の私は「ふーん、そう?でもみんな妊娠してるじゃん」くらいに思っていました。もし、今そんな自分に会ったら、「ちがうよ本当に奇跡なんだよ」って言いに行きたいです。

妊娠に至るまでには様々な壁があり、その壁をすべてクリアしてようやく妊娠が成功します。

もちろん、妊娠してからも出産までには、また様々なリスクを乗り越えなければいけませんが、ここでは、妊娠が奇跡と言われるゆえんを紐解いていこうと思います。

私が妊活を始めたころは、妊娠のしくみを全然理解できていなかったのですが、不妊治療が進むうちに少しずつ知識が増えていき、生物学的にも心の面でも、やっぱり妊娠って奇跡なんだなぁと感動しました。

なので、改めて妊娠のしくみを知り、妊娠の神秘を一緒に実感できたらうれしいです。

確率低すぎ、チャンス少なすぎ!

健康な夫婦でも1周期の妊娠確率は20~30%

皆さんもご存じの通り、妊娠の確率は主に女性の年齢に伴って変化します。

下記は、自然妊娠の場合の平均的な数値です。

年齢1周期あたりの妊娠確率1年以内の妊娠確率備考
20~24歳約25~30%約80~90%最も妊娠しやすい時期
25~29歳約20~25%約80%妊娠率はまだ高い
30~34歳約15~20%約70%ゆるやかに低下が始まる
35~39歳約10~15%約50~60%妊娠しにくくなる傾向
40~42歳約5%前後約30~40%卵子の質が大きく低下
43歳以上約1~2%約10~20%自然妊娠はかなり難しくなる

妊娠率が下がる主な理由は、卵子の老化や数の減少、排卵のリズムの乱れやその他のリスクが高まることなどがあります。

また、男性の年齢が、40歳以降になると精子の運動率や質が低下していく傾向があります。

妊娠のチャンスは1か月にたったの数日間

妊娠が成立するには、精子と卵子が出会わなければいけませんよね。

(ちなみに、排卵しないと卵子が精子に出会うことはありません。)

  • 卵子の寿命 約24時間
  • 精子の寿命 約2~3日

つまり、排卵の2日前~排卵当日が、最も妊娠しやすいゴールデンタイムです。

そのゴールデンタイムは、1か月にたったの2~3日しかないのです。

妊娠できるチャンスは1年に12回だけ

しかも、1か月に数日間しかないチャンスが巡ってくるのは、1年間でたったの12回しかないんです。

数少ない12回のうち、果たして正確に排卵を見極めることができ、しかも、その数日間にタイミングを取ることができるのか、それは至難の業となります。

妊娠が成立するまでの7つの壁

妊娠するまでには、さまざまな壁があります。

いくつもの偶然が重なり、すべての段階のハードルを乗り越えて、ようやく妊娠が成立するのです。これぞ生物の奇跡です。

妊娠が成立するまでを7つの壁に分けて紹介します。

排卵の壁

卵巣から質の良い卵子が排卵されることが最初の壁。

選りすぐりの良好な卵胞(卵子が入っている袋)が1つだけ成熟していき、残りの卵胞は淘汰されます。

そして、選ばれた主席卵胞から卵子が排卵されます。

排卵された卵子は、卵管采がキャッチしてくれます。

しかし、排卵が不規則だったり、ホルモンバランスが乱れていたりすると、排卵時期を見極められず受精が難しくなります。

精子の到達の壁

精子が膣に入ってから、卵子にたどり着くまでには、子宮頸管→子宮→卵管→卵管膨大部と長い道のりを進まなければいけません。

この過程で、多くの精子が死滅し、卵子に到達できるのはごくわずかと言われています。

精子の運動能力や数、形に問題があると、卵子までたどり着きません。

排卵された卵子の寿命はたったの24時間、精子の寿命は2~3日。

その間に、出会わないといけないのです。

卵子が排卵される前に、精子が卵管膨大部へとたどり着いて、卵子を待っている必要があります。

受精の壁

卵管膨大部で卵子と精子が出会っても、卵子の殻を突き破って受精できる精子は1個だけ。

せっかく出会っても受精が成立しないこともあります。

受精卵の発育の壁

受精卵が細胞分裂を繰り返し、正常に発育しながら卵管から子宮へと移動できるかも重要です。

受精卵に染色体異常などがあるとここで成長が止まってしまいます。

しかも、卵管(子宮と卵巣をつなぐ管)は細い所でたったの1mm、太い所でも8mmほどしかありません。

卵管が、詰まっていたり癒着して(くっついて)いたりすると、そもそも精子が通れないですし、狭窄している(狭くなっている)と精子は通れても受精卵が通れないこともあります。

また、受精卵が子宮までたどり着かずに子宮外妊娠(異所性妊娠)になると、母体が危険になるため、受精卵を除去しなくてはいけなくなります。

着床の壁

受精から約5~6日経つと、受精卵は胚盤胞という形態になり、着床する準備が整います。

しかし、胚盤胞が無事に子宮までたどり着いても、子宮内膜がふかふかの状態(厚さやホルモンバランス、子宮環境が良好)でなければ、着床できません。

着床とは、胚盤胞が子宮内膜に潜り込むことを言います。

化学流産の壁

着床しても胎嚢が確認できないと、自然に妊娠が終了することがあります。

ホルモンや免疫のバランスが崩れると化学流産が起こる可能性があります。

心拍確認の壁

胎嚢が確認できても、胎芽の心拍が確認できないと妊娠継続は難しいです。

人の想いが奇跡を呼ぶ

妊娠は、生物学的な現象として本当に奇跡です。

でも、ただ細胞分裂が起きているだけでなく、そこには、人の想いや希望、不安や努力、支え合いがあって、そのすべてが重なって起きる奇跡なんだと思うんです。

  • いつかかわいい赤ちゃんだっこしたいな
  • 赤ちゃんと一緒に笑ったり泣いたりして過ごしたいな
  • 大きくなったら手をつないでお散歩したいな

そんな人の想いが体を動かすことってあると思います。

医学では説明できない、人の想いが、人と人のつながりが、奇跡を呼ぶことがあると思うんです。

なかなか陽性反応が出ず、どうして自分だけ…と落ち込むこともあるかもしれません。

でも、妊娠を望むその時間には、期待と不安が混ざりながら、体と心が少しずつ整っていく大切な過程でもあります。

その時間はとても長く感じますが、奇跡を信じて心穏やかに待つ時間として、自分を責めずに大切に過ごすこと、これが自分に課せられた使命なのかもしれません。

妊娠するということは、決して簡単なことではなく、奇跡なんです。

その奇跡が起きるまでの道のりには、たくさんの勇気と優しさがあり、人の温かな想いがあります。

自分の体は奇跡を起こせる、そう信じて、明るく楽しく過ごしていきたいですね。

まとめ

妊娠の仕組みや構造を知ると、チャンスが少ないうえに、めちゃめちゃハードル高いくない?って思いますよね。

私が不思議なのは、排卵からの卵管移動。

卵巣と子宮って隣り合わせなんだから、卵巣から子宮に直接行けば近いのに。

しかも、卵巣からぴょんって飛び出した卵子を、卵管采が受け止めるって。

いやいやなんだそのハードルの高さはって思ってしまいました。

でも、そんな風に思えたのも、妊娠の仕組みを知ったからこそで、自分の体のことなのに全然知らなくて、体さんごめんねって思いました。

妊娠は、生物学的にも奇跡だし、医学では説明できない奇跡が起きることもある、人間の体って人の想いってすごいじゃんってことです。

みんなで奇跡、起こしましょう!

読んでくださりありがとうございました。

次回は、これから始まる不妊治療を乗り越えるために大切にしたい3つのことです。

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